ボアラ軟膏について
以下、大阪府大阪市に所在地を置くボアラ軟膏の製造販売元『マルホ株式会社』のHPより抜粋(http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2646724M1045_1_07/)
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.細菌、真菌、ウイルス皮膚感染症[感染症を悪化させるおそれがある]
2.本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
3.鼓膜に穿孔のある湿疹生外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延および感染のおそれがある]
4.潰瘍、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生を抑制し、治癒を遅延させるおそれがある]
使用上の注意
重要な基本的注意
1.皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、止むを得ず使用する必要がある場合は、あらかじめ適切な抗菌剤、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。
2.大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状が現れることがある
副作用等発現状況の概要
軟膏
総投与症例9840例中、65例(0・66%)に副作用が認められ、主なものは毛嚢炎・せつ17件(0・17%)、ざ瘡様疹10件(0・10%)、そう痒感9件(0・09%)、刺激感8件(0・08%)等であった。(再審査結果)
クリーム
総投与症例5157例中、14例(0・27%)に副作用が認められ、主なものはざ瘡様疹3件(0・06%)、そう痒感2件(0・04%)、膿疱2件(0・04%)、カンジダ症2件(0・04%)等であった。(再審査結果)
重大な副作用
眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障
眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障を起こすおそれがあるので注意すること。
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、後嚢白内障、緑内障等があらわれることがある。
その他の副作用
1.皮膚の感染症
皮膚の真菌性(カンジダ症、白癬等)(0・1%未満)及び細菌性(伝染性膿痂疹、毛嚢炎等)(0・1~5%未満)感染症があらわれることがある(密封法(ODT)の場合、起こりやすい)。このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
2.その他の皮膚症状
長期連用により、ステロイドざ瘡(0・1~5%未満)、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張を生じる)(0・1%未満)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)(0・1%未満)、また、魚鱗癬様皮膚変化(0・1%未満)、多毛及び色素脱失等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り換えること。
3.過敏症
皮膚の刺激感(0・1%未満)、そう痒感(0・1%未満)、発赤(0・1%未満)等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には使用を中止すること。
4.下垂体・副腎皮質系機能
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、下垂体・副腎皮質系機能の抑制を来すことがあるので注意すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では副作用があらわれやすいので、大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)の仕様に際しては特に注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦に対する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある夫人に対しての大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。
小児等への投与
長期・大量使用又は密封法(ODT)により発育障害をきたすおそれがある。また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。
とある。内容については、まさに先に挙げたデルモベートを薄めたもので、免疫抑制効果が強く、緑内障等目の病気にはかなりの注意が必要、長期あるいは広範囲に使用るすると内服と同等の副作用の危険があり、妊婦や子供、高齢者にはお勧めできないといったものだ。ここまで読んで、おそらく多くの方がこのように思われたのではないでしょうか?
副作用の発症率は低いから安心!?
「ステロイド外用剤の副作用が恐ろしいものだということはわかったけど、その副作用が表れるのは患者全体の1%にも満たないぐらいの数なんでしょ?だったらそこまで心配するようなことじゃないでしょう」
と。このように思われた方は、残念ながらニュースや新聞に騙されている可能性が高い、思考停止に陥っている可能性が高いと考えられます。私も10年前であったなら、「そんなに少ないんやったら、全然気にせんでえぇやろ!」と言っているはずです。ですが、現実と真実が異なるという事実は、残念ながら往々に存在します。
私は、本書を手に取ってくれた方に、アトピーを克服するのはもちろんのこと、それからの人生をより良く生きていただきたいとの思いからペンを取りました。そのためには、何度も申し上げるとおり、これまでの生活習慣で染み付いてしまった思考停止状態から抜け出し、自分自身の頭でしっかり考えることで、インターネットやテレビ、新聞や雑誌などから溢れる膨大な情報の中から、真実を導き出す力を養うことが大切なのです。