第2章

脱ステのススメ 10 第2章 〜マスメディアの構造的欠陥/記者クラブ〜 

どのチャンネルでも同じニュースばかりなのはなぜ?

皆さまも一度はこのように思われたことはないでしょうか? 

 

「なぜどこの新聞もトップや見出しが似通っているのだろうか?」 

「どうしてニュース番組はどこも同じようなニュースを流すのだろう?」 

「報道番組を見ていたら興味のない内容になったのでチャンネルを回すと、他局でも全く同じ内容の報道をしていた」 

 

などなど。私自身、報道番組の見る価値のないつまらない内容に出くわし、「しょーもない!」とチャンネルを回して他局での全く同じ報道に出くわしたときは、ほとほと情けなさと残念さが入り混じったなんともいえない気持ちになります。ではなぜ、このような現象が起こるのかというと、それは、マスメディアの構造的欠陥の1つである『記者クラブ』の存在が大きく影響しています 

 

記者クラブ

 

『記者クラブ』とは、明治時代に帝国議会の取材を求める記者たちが結成したのが始まりとされ中央省庁、国会、政党を初め、企業や業界団体、地方自治体の役場など日本各地に存在する任意団体です。 

 

法的な制度ではないのですが、政府や警察などの公式発表を取材できるのは、この団体に属する大手新聞社とテレビ局の記者のみで、その情報を独占しています新規の入会希望者に対して、際に入会審査するのは各記者クラブですが、審査過程は不透明で、加盟社が社でも反対すれば入会は認められず、新規参入は事実上不可能に近くなっています 

 

ほとんどの記者クラブは庁舎内に専用の記者室を取材対象側から無償もしくは定額で割り当てられ、情報提供などを独占的に受けています。光熱費などの運営費も負担しないケースも多く、全国紙1社あたり数億円の負担を免れ、その総額が年間で110億円に上ると言われており、便宜供与に当たるのではないか(というか明らかな癒着)との批判も出ています 

 

取材される側が親睦団体の建前を利用し、官報接待(政府官僚が報道関係者に対して、税金を使って接待を行うこと)もしばしば行われおり、外務大臣で衆議院議員の河野太郎氏は、『政治家と記者は良いお友達』になる事が、メディアでは『良い記者』とされる現状を指摘しています。このように、記者クラブは政府や警察組織関係者と持ちつ持たれつ、馴れ合いの関係を持っており、本来権力を監視するべき立場にいる報道関係者たちが、批判的な記事を書きにくくするという構造を持っているのです。 

 

報道が同じ内容になる仕組み

 さらに、各社の記者たちは記者クラブでの取材後に、みんなで取材内容を確認し、一致させます。これは『メモ合わせ』と呼ばれ、これと先の持ちつ持たれつの関係性が相まって、どこの新聞社やテレビのニュースも同じ内容(横並び報道)となるのです。メモ合わせは、便宜上『政治家の声がよく聞き取れなかった時に、その場にいた記者同士で語句を確認するため』だとしていますが、この横並び意識は、報道機関にとっても都合の良いものとなっています。特に新聞は、個別配達制度で部数が安定しており、取材コストを掛けて良い記事を書いても部数が伸びる見込みは限りなく低い。よって、取材はほどほどで良く、他社が一斉に扱っている大きなニュースの取りこぼしを避けて無難に過ごせば、エリートサラリーマンとして安泰に過ごせるという現状が、業界を膠着させる要因となっています。 

 

初めて耳にした方は驚かれたでしょうが、なぜこのような事実が一般的に報道、周知されないかは、記者クラブの構造を考えれば明らかですれまで、OECDEU議会などから記者クラブの改善勧告を受けていますが、一貫して大手メディアは記者クラブに関する事柄を報道しないため、日本国民が記者クラブの持つ閉鎖性を知る機会が限られてしまっているというのが現状なのです。 

 

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